
2019年4月22日に、当院の歯科衛生士・歯科助手に向けて、ガイデッドサージェリーを用いたインプラント治療についての院内勉強会を行いました
ガイデッドサージェリー(Guided Surgery)とは、歯科用CTで得られた情報からインプラント支援システム上でシミュレーションを行い、その結果を基に設計・作成したサージカルガイド(手術補助装置)を用いてインプラント埋入を行い、より安全性を向上させた手術方法のことです。
今回の勉強会では、インプラント治療の際にどのようにCTを活用するのか、サージカルガイドがどのようなものなのかといった基礎知識から、患者様のお口のデータを採集し、サージカルガイドが手元に届き、そしてどのように手術に使用していくかといった一連の流れまでを学びました。

講師には、国際口腔インプラント学会(ISOI)およびドイツ口腔インプラント学会(DGZI)の認定医で大手インプラントメーカーの講師も務める、大阪デンタルクリニック診療部長/インプラントセンター長の梁 俊信(りょう としのぶ)医師のほか、当院に設置しているCTメーカーであるiCATの営業マンの方もお招きし、レクチャーをしていただきました。
実際にサージカルガイドや口腔内カメラを手に取りながらの講習で、特に入職したばかりの新卒の歯科衛生士や歯科助手にとっては、専門的な知識を深める良い機会になりました。
インプラントガイデッドサージェリーとは?
インプラント治療では、診断から手術にいたるまで、様々な重要項目がありますが、
日々進歩する技術や機器のサポートにより、より安全かつ精確な治療が可能になってきています。
今回学習した「ガイデッドサージェリー(ガイドを使用した手術法)」では、
特に「埋入位置と埋入角度の診断」と「決められたポイントに埋入する精密さ」を高めることができます。

パソコンで埋入角度などを診断
ガイデッドサージェリーでは、まずは歯科用CTで撮影を行い、歯や顎骨の立体データを取得します。そのデータを基に、ソフトウェア上でインプラントの埋入位置や角度・深度をシミュレーションし、治療計画を立てていきます。シミュレーション結果を製造元に送れば、下記のようなマウスピース状の「サージカルガイド」と呼ばれる手術補助装置が届きます。

写真:サージカルガイド
このサージカルガイドを、手術時に患者様の歯にはめ込みます。そして術者はサージカルガイドの穴の開いた箇所に、インプラントを埋入していくことになります。これにより、フリーハンドで埋入するよりも、より精密な手術を行うことができるのです。
この一連のインプラント手術方法を「ガイデッドサージェリー」と呼びます。